nodchipのコンピューター将棋ブログ

コンピューター将棋ソフト「tanuki-」シリーズの実験結果を掲載しています。

tanuki- 2020-01-31 テラショック定跡V1.1 定跡延長実験2

tanuki- 2020-01-31 テラショック定跡V1.1 定跡延長実験2

手法

  • インターネット上で入手可能な定跡出たベースをマージし、一つの定跡データベースにする
  • 1.の各局面の各指し手に対し、探索による評価値を付ける
  • 定跡ツリーを辿り、以下の条件に当てはまる局面を探索対象ノードとして保持する
    • 定跡データベースに登録されていない
    • 定跡データベースに登録されている指し手の数がN手未満
  • 3.の局面をMultiPV=Nとして探索を行う
  • 4.の結果を定跡データベースに登録する
  • 5.の局面から平手局面に向かって評価値を伝搬する

実験

定跡生成

使用定跡データベース

  • まふ定跡
  • やねうら王
    • wcsc29テラショック定跡
  • tanuki-
    • wcsc29定跡
  • C-Book
    • WCSC29定跡
    • ☆完全版
    • ★後手定跡 角換わり62金
    • ★先手定跡 角換わり48金
    • C-book_2017
    • C-book_20180720
    • C-book_20180802
    • C-book_20190529
    • C-book_WCSC28
    • 横歩取り
    • 角換わり
    • 雁木
    • 振り飛車
    • 振り飛車用定跡ファイル 修正版
    • 振り飛車用定跡ファイル_WCSC29
    • 振り飛車用定跡ファイル2018
    • 振り飛車用定跡ファイル2019 修正版
    • 振り飛車用定跡ファイル2019(20190403)
    • 振り飛車用定跡ファイル20190410
    • 矢倉急戦
    • 矢倉系統
    • 矢倉同型

    評価値の付与

    各局面に対し、1スレッド、1000万ノードで探索を行い、評価値を付与した。

    評価値の伝搬

    やねうら王テラショック定跡を参考に実装した。

    千日手の評価値は-1とした。

    レーティング測定

    • 評価関数: tanuki- wcsc29
    • 置換表サイズ: 1024MB
    • 探索ノード数: 200万
    • 定跡の指し手: 127手目まで
    • BookEvalDiff: 30
    • ConsiderBookMoveCount: false
    • 対局数: 1000
    • IgnoreBookPly 有効
    • BookEvalDiff 30

    結果

    延長なし vs 定跡未使用

    対局数1000 先手勝ち535(57%) 後手勝ち396(42%) 引き分け69

    engine1

    勝ち403(43% R-46.93) 先手勝ち230(24%) 後手勝ち173(18%)

    宣言勝ち8 先手宣言勝ち3 後手宣言勝ち5

    先手引き分け37 後手引き分け32

    engine2

    勝ち528(56%) 先手勝ち305(32%) 後手勝ち223(23%)

    宣言勝ち10 先手宣言勝ち5 後手宣言勝ち5

    先手引き分け32 後手引き分け37

    延長あり vs 定跡未使用

    対局数1000 先手勝ち560(60%) 後手勝ち372(39%) 引き分け68

    engine1

    勝ち425(45% R-30.65) 先手勝ち253(27%) 後手勝ち172(18%)

    宣言勝ち1 先手宣言勝ち0 後手宣言勝ち1

    先手引き分け39 後手引き分け29

    engine2

    勝ち507(54%) 先手勝ち307(32%) 後手勝ち200(21%)

    宣言勝ち8 先手宣言勝ち2 後手宣言勝ち6

    先手引き分け29 後手引き分け39