tanuki- 2024-04-04 halfkp_1280x2-16-32
実験内容
- halfkp_1280x2-16-32 ネットワークを学習させ、レーティングを測定する。
- ランダムパラメーターからの学習には、 Hao を用いて生成した学習データを用いる。
- Fine-tuning に Fine-tuning Suisho10Mn_psv を学習データとして用いる。
棋譜生成
ランダムパラメーターから学習させる際の学習データ
生成ルーチン | tanuki-棋譜生成ルーチン |
評価関数 | Hao (tanuki-.halfkp_256x2-32-32.2023-05-08) |
1手あたりの思考 | 深さ最大 9 思考ノード数最大 50,000 ノード |
開始局面 | foodgate の 2020 年~ 2021 年の棋譜を使用した。レーティング 3900 以上同士の対局のみ使用した。戦型が角換わりの対局が 10% になるよう調整した。 32 手目までから 1 局面ランダムに選択し、その局面を開始局面とした。ランダムムーブはしなかった。 |
生成局面数 | 10 億局面 × 8 セット |
生成条件 | 対局は打ち切らず詰みの局面まで学習データに出力した |
フォルダ名 | tanuki-.halfkp_256x2-32-32.2023-05-08 |
シャッフル条件
ランダムパラメータから学習させる際の学習データ
生成ルーチン | tanuki-シャッフルルーチン |
qsearch() | あり |
置換表 | 無効 |
min_progress | 0.0 |
Fine-tuning に用いる学習データ
生成ルーチン | tanuki-シャッフルルーチン |
qsearch() | あり |
置換表 | 無効 |
min_progress | 0.1 |
機械学習
機械学習ルーチン | nnue-pytorch + やねうら王 https://github.com/nodchip/nnue-pytorch/tree/shogi.2024-03-30.halfkp_1280x2-16-32 |
学習モデル | halfkp_1280x2-16-32 |
学習手法 | ミニバッチ SGD |
初期学習率 (lr) | 0.5 収束後 0.05 |
最適化手法 | なし |
学習率調整手法 | Warmup + Newbob 風 |
batch-size | 16384 |
threads | 8 |
num-workers | 8 |
accelerator | gpu |
devices | 1 |
features | HalfKP |
max-epoch | 1000000 |
score-scaling | 361 |
lambda | 1.0 収束後 0.5 |
勝敗項の教師信号 | 0.999 |
num-batches-warmup | 10000 |
newbob-decay | 0.5 |
epoch-size | 1000000 |
num-epochs-to-adjust-lr | 500 |
学習を打ち切る下限 newbob scale | 1e-5 |
1 epoch 毎のネットワークパラメーターのクリップ | あり |
ネットワークパラメーターの量子化 | 量子化なしで学習し、収束後に量子化する。 |
ネットワークパラメーターの初期化方法 | pytorch のデフォルトの初期化手法で初期化する。 |
勾配の正規化 | なし |
momentum | 0.9 |
入玉ボーナス | 入玉時、持ち駒および敵陣三段目までに侵入している駒について、小駒 1 枚につき 20 点、大駒 1 枚につき 100 点、敵陣三段目までに侵入している駒 1 枚につき 20 点追加する。 |
レーティング測定
対局相手 | https://docs.google.com/document/d/1FC3FvCxyJV6IRPfwOHOMcAlEoTsjmRY8JZpWkGVpgH8/edit?usp=sharing tanuki-.nnue-pytorch-2024-03-24.1000 |
思考時間 | 持ち時間 300 秒 + 1 手 2 秒加算 |
対局数 | 5000 |
同時対局数 | 64 |
ハッシュサイズ | 384 |
開始局面 | dlshogi 互角局面集の角換わりの割合が 10% になるよう間引いたもの |
実験結果
機械学習
ランダムパラメーターからの学習
Fine-tuning
ネットワークパラメーターの分布
mean=-27.564844131469727 std=23.989225387573242
mean=-0.007801845669746399 std=3.5048375129699707
mean=1939.25 std=2005.179443359375
mean=-0.24643555283546448 std=5.6906561851501465
mean=-2811.5625 std=4802.22705078125
mean=2.66015625 std=26.0267391204834
mean=7955.0 std=nan
mean=3.28125 std=50.98591613769531
ベンチマーク
halfkp_1280x2-16-32
Total time (ms) : 60006
Nodes searched : 50071303
Nodes_searched/second : 834438
halfkp_1024x2-8-32
Total time (ms) : 60017
Nodes searched : 62024216
Nodes_searched/second : 1033444
レーティング測定
対局数=5000 同時対局数=64 ハッシュサイズ=384 開始手数=24 最大手数=320 開始局面ファイル=C:\Jenkins\workspace\TanukiColiseum.2023-04-16\TanukiColiseum\bishop_exchange.2023-06-25.sfen NUMAノード数=1 表示更新間隔(ms)=3600000
思考エンジン1 思考エンジン2
name YaneuraOu NNUE 7.63 64ZEN2 TOURNAMENT YaneuraOu NNUE 7.63 64ZEN2 TOURNAMENT
author by yaneurao by yaneurao
exeファイル C:\Jenkins\workspace\TanukiColiseum.2023-04-16\engine1\source\YaneuraOu-by-gcc.exe C:\Jenkins\workspace\TanukiColiseum.2023-04-16\engine2\source\YaneuraOu-by-gcc.exe
評価関数フォルダパス D:\hnoda\shogi\eval\tanuki-.nnue-pytorch-2024-03-30 D:\hnoda\shogi\eval\tanuki-.nnue-pytorch-2024-03-24.1000
定跡手数 256 256
定跡ファイル名 no_book no_book
思考ノード数 0 0
思考ノード数に加える乱数(%) 0 0
思考ノード数の乱数を1手毎に変化させる False False
持ち時間(ms) 300000 300000
秒読み時間(ms) 0 0
加算時間(ms) 2000 2000
乱数付き思考時間(ms) 0 0
スレッド数 1 1
BookEvalDiff 30 30
定跡の採択率を考慮する false false
定跡の手数を無視する false false
SlowMover 100 100
DrawValue -2 -2
BookEvalBlackLimit 0 0
BookEvalWhiteLimit -140 -140
FVScale 16 16
Depth=0 0
MinimumThinkingTime 1000 1000
対局数5000 先手勝ち2455(56.3%) 後手勝ち1905(43.7%) 引き分け640
engine1
勝ち1986(45.6% R-27.0 +-9.7) 先手勝ち1138(26.1%) 後手勝ち848(19.4%)
宣言勝ち77 先手宣言勝ち37 後手宣言勝ち40 先手引き分け308 後手引き分け332
engine2
勝ち2374(54.4%) 先手勝ち1317(30.2%) 後手勝ち1057(24.2%)
宣言勝ち34 先手宣言勝ち15 後手宣言勝ち19 先手引き分け332 後手引き分け308
1986,640,2374
学習ロスと検証ロスは、ランダムパラメーターからの学習、 Fine-tuning 共に、 halfkp_1024x2-8-32 より低くなった。
ベンチマークは halfkp_1024x2-8-32 に比べて 19% 程度遅かった。
レーティングは halfkp_1024x2-8-32 より R27.0 低く、有意な差があった。
考察
レーティングが有意に低かった理由は、 nps の低下によるものだと思う。レーティングの低下が速度低下の 2 倍であったと仮定すると、 19 * 2 = 38 であり、 R27.0 低いという事実と大きな誤差はない。仮にレーティングが、速度低下に寄り想定される値より高いとした場合、評価関数の精度向上により、レーティングが想定より高くなったと考えるのが良いと思う。
まとめ
halfkp_1280x2-16-32 ネットワークを学習させ、レーティングを測定した。ランダムパラメーターからの学習には、 Hao を用いて生成した学習データを用いた。 Fine-tuning に Fine-tuning Suisho10Mn_psv を学習データとして用いた。
レーティングは halfkp_1024x2-8-32 より R27.0 低く、有意な差があった。 レーティングが有意に低かった理由は、 nps の低下によるものだと思う。レーティングの低下が速度低下の 2 倍であったと仮定すると、 19 * 2 = 38 であり、 R27.0 低いという事実と大きな誤差はない。仮にレーティングが、速度低下に寄り想定される値より高いとした場合、評価関数の精度向上により、レーティングが想定より高くなったと考えるのが良いと思う。
次回は halfkp_1280x2-16-32 ネットワーク と halfkp_1024x2-8-32 ネットワークを、思考時間を変化させながら対局させ、レーティング差を測定し、思考時間の変化とネットワークパラメーター数とレーティングの変化を調べたい。