nodchipのコンピューター将棋ブログ

コンピューター将棋ソフト「tanuki-」シリーズの実験結果を掲載しています。

tanuki- 2020-01-27 テラショック定跡V1.1 定跡延長実験

tanuki- 2020-01-27 テラショック定跡V1.1 定跡延長実験

手法

  • インターネット上で入手可能な定跡出たベースをマージし、一つの定跡データベースにする
  • 1.の各局面の各指し手に対し、探索による評価値を付ける
  • 2.の定跡ツリー上でテラショック定跡手法による、末端局面の評価値の平手局面への伝搬を行う
  • 3.の定跡の指し手のみを用いて対局をさせ、以下の条件のいずれかを満たしたら中断する
    • 現在の局面が定跡データベースに登録されていない
    • 現在の局面の定跡データベースに登録されている指し手の数がN手未満
  • 4.の局面をMultiPV=Nとして探索を行う
  • 5.の結果を定跡データベースに登録する
  • 6.の局面から平手局面に向かって評価値を伝搬する

実験

定跡生成

使用定跡データベース

  • まふ定跡
  • やねうら王
    • wcsc29テラショック定跡
  • tanuki-
    • wcsc29定跡
  • C-Book
    • WCSC29定跡

    評価値の付与

    各局面に対し、1スレッド、1000万ノードで探索を行い、評価値を付与した。

    評価値の伝搬

    やねうら王テラショック定跡を参考に実装した。

    千日手の評価値は-1とした。

    レーティング測定

    • 評価関数: tanuki- wcsc29
    • 置換表サイズ: 1024MB
    • 探索ノード数: 200万
    • 定跡の指し手: 127手目まで
    • BookEvalDiff: 30
    • ConsiderBookMoveCount: false
    • 対局数: 1000
    • IgnoreBookPly 有効
    • BookEvalDiff 30

    結果

    延長なし

    対局数1000 先手勝ち499(53%) 後手勝ち441(46%) 引き分け60

    engine1

    勝ち543(57% R54.40) 先手勝ち282(30%) 後手勝ち261(27%)

    宣言勝ち8 先手宣言勝ち3 後手宣言勝ち5

    先手引き分け29 後手引き分け31

    engine2

    勝ち397(42%) 先手勝ち217(23%) 後手勝ち180(19%)

    宣言勝ち4 先手宣言勝ち4 後手宣言勝ち0

    先手引き分け31 後手引き分け29

    延長あり

    対局数1000 先手勝ち475(50%) 後手勝ち465(49%) 引き分け60

    engine1

    勝ち483(51% R9.61) 先手勝ち241(25%) 後手勝ち242(25%)

    宣言勝ち7 先手宣言勝ち3 後手宣言勝ち4

    先手引き分け27 後手引き分け33

    engine2

    勝ち457(48%) 先手勝ち234(24%) 後手勝ち223(23%)

    宣言勝ち8 先手宣言勝ち4 後手宣言勝ち4

    先手引き分け33 後手引き分け27