tanuki- 2022-01-18 棋譜生成時の評価関数
実験内容
- 棋譜生成時の評価関数の違いにより、レーティングに変化があるか測定する。
棋譜生成
生成ルーチン | tanuki-棋譜生成ルーチン |
評価関数 | 水匠5 |
1手あたりの思考 | 深さ最大 9 思考ノード数最大 50,000 ノード |
開始局面 | foodgate の 2020 年~ 2021 年の棋譜のうち、レーティング 3900 以上同士の対局の 32 手目までから 1 局面ランダムに選択し、その局面を開始局面とした ランダムムーブなし |
生成局面数 | 10 億局面 × 2 セット |
生成条件 | 対局は打ち切らず詰みの局面まで学習データに出力した |
機械学習
機械学習ルーチン | やねうら王機械学習ルーチン |
学習モデル | halfkp_vm_256x2-32-32 |
学習手法 | SGD ミニバッチ法 |
USI_Hash | 1024 |
Threads | 16 |
loop | 100 |
batchsize | 1000000 |
lambda | 0.5 |
eta | 1.0 |
newbob_decay | 0.5 |
nn_batch_size | 1000 |
eval_save_interval | 100000000 |
loss_output_interval | 1000000 |
mirror_percentage | 50 |
eval_limit | 32000 |
weight_by_progress | 無効 |
次元下げ | なし |
学習データ内で重複した局面の除外 | しない |
初期ネットワークパラメーター | tanuki-wcsc29 |
勝敗項の教師信号 | 0.80 |
レーティング測定
対局相手 | tanuki-wcsc29.halfkp_vm_256x2-32-32.suisho-wcsoc2020.depth=9.GeneratorRandomMove=false.startpos |
思考時間 | 持ち時間 900 秒 + 1 手 5 秒加算 |
対局数 | 5000 |
同時対局数 | 64 |
ハッシュサイズ | 768 |
開始局面 | たややん互換局面集 |
実験結果
棋譜生成
水匠2の場合
998290486 / 1000000000
elapsed time = 48:00:00
current date time = 2022-01-01 23:38:10
finish date time = 2022-01-01 23:43:04
speed = 5796.33 (data/sec)
max speed = 5819.16 (data/sec)
Number of plays per record=118
水匠5の場合
971608612 / 1000000000
elapsed time = 32:00:00
current date time = 2022-01-17 02:17:57
finish date time = 2022-01-17 03:13:56
speed = 8451.37 (data/sec)
max speed = 8474.66 (data/sec)
Number of plays per record=120
機械学習
レーティング測定
対局数=5000 同時対局数=64 ハッシュサイズ=768 開始手数=24 最大手数=320 開始局面ファイル=C:\Jenkins\workspace\TanukiColiseum.2021-09-05\TanukiColiseum\taya36_2020-11-06.sfen NUMAノード数=2 表示更新間隔(ms)=3600000
思考エンジン1 name=YaneuraOu NNUE 7.00 64ZEN2 TOURNAMENT author=by yaneurao exeファイル=C:\Jenkins\workspace\TanukiColiseum.2021-09-05\engine1\source\YaneuraOu-by-gcc.exe 評価関数フォルダパス=D:\hnoda\shogi\eval\suisho5\final 定跡手数=256 定跡ファイル名=no_book 思考ノード数=0 思考ノード数に加える乱数(%)=0 思考ノード数の乱数を1手毎に変化させる=False 持ち時間(ms)=900000 秒読み時間(ms)=0 加算時間(ms)=5000 乱数付き思考時間(ms)=0 スレッド数=1 BookEvalDiff=30 定跡の採択率を考慮する=false 定跡の手数を無視する=false SlowMover=100 DrawValue=-2 BookEvalBlackLimit=0 BookEvalWhiteLimit=-140
思考エンジン2 name=YaneuraOu NNUE 7.00 64ZEN2 TOURNAMENT author=by yaneurao exeファイル=C:\Jenkins\workspace\TanukiColiseum.2021-09-05\engine2\source\YaneuraOu-by-gcc.exe 評価関数フォルダパス=D:\hnoda\shogi\eval\tanuki-wcsc29.halfkp_vm_256x2-32-32.suisho-wcsoc2020.depth=9.GeneratorRandomMove=false.startpos\final 定跡手数=256 定跡ファイル名=no_book 思考ノード数=0 思考ノード数に加える乱数(%)=0 思考ノード数の乱数を1手毎に変化させる=False 持ち時間(ms)=900000 秒読み時間(ms)=0 加算時間(ms)=5000 乱数付き思考時間(ms)=0 スレッド数=1 BookEvalDiff=30 定跡の採択率を考慮する=false 定跡の手数を無視する=false SlowMover=100 DrawValue=-2 BookEvalBlackLimit=0 BookEvalWhiteLimit=-140
対局数5000 先手勝ち2216(54.1%) 後手勝ち1877(45.9%) 引き分け907
engine1
勝ち2031(49.6% R-2.2 +-9.6) 先手勝ち1096(26.8%) 後手勝ち935(22.8%)
宣言勝ち32 先手宣言勝ち12 後手宣言勝ち20 先手引き分け443 後手引き分け464
engine2
勝ち2062(50.4%) 先手勝ち1120(27.4%) 後手勝ち942(23.0%)
宣言勝ち211 先手宣言勝ち113 後手宣言勝ち98 先手引き分け464 後手引き分け443
2031,907,2062
まとめ
棋譜生成時の評価関数の違いにより、レーティングに変化があるか測定した。評価関数として、水匠2と水匠5を比較した。
学習ロスと検証ロスは、水匠 5 のほうが低かった。
指し手一致率は、水匠 5 のほうが低かった。
平手局面の評価値は、水匠 5 のほうが高かった。
評価値の絶対値は、水匠 5 のほうが高かった。
レーティングは、有意差が無かった。
学習ロスト検証ロスについては、水匠 5 のほうが評価値の絶対値が高いことが原因の可能性がある。これについては、学習データに付与されている評価値を調べるのが良いと思われる。
指し手一致率については、本データのみからでは原因を特定するのは難しいと思われる。
平手局面の評価値については、水匠 5 のほうが評価値の絶対値が高いことが原因の可能性がある。これについても、学習ーで他の評価値を調べるのが良いと思われる。
評価値の絶対値についても同様である。
レーティングについては、水匠 5 の開発者、杉村氏が FV_SCALE=24 での使用を推奨している。最適値でなかったために水匠 2 に比べて伸びなかった可能性がある。 FV_SCALE=24 で棋譜を生成し、比較したい。