nodchipのコンピューター将棋ブログ

コンピューター将棋ソフト「tanuki-」シリーズの実験結果を掲載しています。

tanuki- 2023-01-24 たややん式定跡生成手法 2020 出現頻度の低い指し手の削除

tanuki- 2023-01-24 たややん式定跡生成手法 2020 出現頻度の低い指し手の削除

実験内容

  • たややん式定跡生成手法 2020 改良の一つとして、ある局面における、出現頻度の指し手を削除した場合の、レーティングを測定する。

定跡生成

生成ルーチン たややん式定跡生成手法 2020
棋譜 floodgate の 2020~2023 年の棋譜
レーティング下限 3900
レーティング表 2022-04-29 閲覧
勝率下限 33%
出現頻度下限 2 回以上 ある局面における指し手について、出現頻度が 10% 以上

レーティング測定

対局相手 tanuki- 2023-01-22 たややん式定跡生成手法 2020 追試1 https://docs.google.com/document/d/19k4lEtTZHv4n-I5B05fn1foZCeXTe0e_B9it5d9v5dE/edit#heading=h.hqsqfroqfwaz
思考時間 持ち時間 300 秒 + 1 手 2 秒加算
対局数 2000
同時対局数 64
ハッシュサイズ 512
開始局面 平手

実験結果

レーティング測定

対局数=5000 同時対局数=64 ハッシュサイズ=512 開始手数=0 最大手数=320 開始局面ファイル=C:\Jenkins\workspace\TanukiColiseum.2022-05-02\TanukiColiseum\taya36_2020-11-06.sfen NUMAノード数=1 表示更新間隔(ms)=3600000

思考エンジン1 name=YaneuraOu NNUE 7.10 64ZEN2 TOURNAMENT author=by yaneurao exeファイル=C:\Jenkins\workspace\TanukiColiseum.2022-05-02\engine1\source\YaneuraOu-by-gcc.exe 評価関数フォルダパス=D:\hnoda\shogi\eval\halfkp_1024x2-8-32.add.Suishopsv-150m.eta2=0.001.min_progress=0.1\20 定跡手数=256 定跡ファイル名=convert_internal_book_to_yaneura_ou_bookBookUctMinorMovePercentage=10.db 思考ノード数=0 思考ノード数に加える乱数(%)=0 思考ノード数の乱数を1手毎に変化させる=False 持ち時間(ms)=300000 秒読み時間(ms)=0 加算時間(ms)=2000 乱数付き思考時間(ms)=0 スレッド数=1 BookEvalDiff=30 定跡の採択率を考慮する=true 定跡の手数を無視する=false SlowMover=100 DrawValue=-2 BookEvalBlackLimit=0 BookEvalWhiteLimit=-140 FVScale1=16

思考エンジン2 name=YaneuraOu NNUE 7.10 64ZEN2 TOURNAMENT author=by yaneurao exeファイル=C:\Jenkins\workspace\TanukiColiseum.2022-05-02\engine2\source\YaneuraOu-by-gcc.exe 評価関数フォルダパス=D:\hnoda\shogi\eval\halfkp_1024x2-8-32.add.Suishopsv-150m.eta2=0.001.min_progress=0.1\20 定跡手数=256 定跡ファイル名=convert_internal_book_to_yaneura_ou_bookBookUctMinorMovePercentage=0.db 思考ノード数=0 思考ノード数に加える乱数(%)=0 思考ノード数の乱数を1手毎に変化させる=False 持ち時間(ms)=300000 秒読み時間(ms)=0 加算時間(ms)=2000 乱数付き思考時間(ms)=0 スレッド数=1 BookEvalDiff=30 定跡の採択率を考慮する=true 定跡の手数を無視する=false SlowMover=100 DrawValue=-2 BookEvalBlackLimit=0 BookEvalWhiteLimit=-140 FVScale2=16

対局数5000 先手勝ち2582(55.9%) 後手勝ち2039(44.1%) 引き分け379

engine1

勝ち2337(50.6% R3.7 +-9.6) 先手勝ち1304(28.2%) 後手勝ち1033(22.4%)

宣言勝ち65 先手宣言勝ち35 後手宣言勝ち30 先手引き分け189 後手引き分け190

engine2

勝ち2284(49.4%) 先手勝ち1278(27.7%) 後手勝ち1006(21.8%)

宣言勝ち59 先手宣言勝ち28 後手宣言勝ち31 先手引き分け190 後手引き分け189

2337,379,2284

今回作成した定跡は、

https://docs.google.com/document/d/19k4lEtTZHv4n-I5B05fn1foZCeXTe0e_B9it5d9v5dE/edit?usp=sharing

で作成した定跡と比べ、 R3.7 レーティングが高かったが、有意差はなかった。

考察

レーティング

ある局面において、指し手の出現頻度が 10% 未満の指し手を削除しても、 定跡の採択率を考慮した場合、その指し手が指される頻度が低いため、対局にはほとんど影響しないのだと思われる。

まとめ

たややん式定跡生成手法 2020 改良の一つとして、ある局面における、出現頻度の指し手を削除した場合の、レーティングを測定した。結果、ある局面において、指し手の出現頻度が 10% 未満の指し手を削除しても、レーティングに有意な差はなかった。

次回は、比較的新しいレーティング表に掲載されている思考エンジンの対局の棋譜を加え、レーティングを測定したい。