nodchipのコンピューター将棋ブログ

コンピューター将棋ソフト「tanuki-」シリーズの実験結果を掲載しています。

tanuki- 2020-02-04 テラショック定跡V1.1 定跡延長実験3

tanuki- 2020-02-04 テラショック定跡V1.1 定跡延長実験3

手法

  • インターネット上で入手可能な定跡出たベースをマージし、一つの定跡データベースにする
  • 1.の各局面の各指し手に対し、探索による評価値を付ける
  • 定跡ツリーを辿り、以下の条件に当てはまる局面を探索対象ノードとして保持する
    • 定跡データベースに登録されていない
    • 定跡データベースに登録されている指し手の数がN手未満
      • ただし、定跡ツリーをたどる際に、上記の条件に当てはまるノードについては、それ以降のサブツリーを辿らないようにする。
    • 3.の局面をMultiPV=Nとして探索を行う
    • 4.の結果を定跡データベースに登録する
    • 5.の局面から平手局面に向かって評価値を伝搬する

    実験

    定跡生成

    使用定跡データベース

    • まふ定跡
    • やねうら王
      • wcsc29テラショック定跡
    • tanuki-
      • wcsc29定跡
    • C-Book
      • WCSC29定跡
      • ☆完全版
      • ★後手定跡 角換わり62金
      • ★先手定跡 角換わり48金
      • C-book_2017
      • C-book_20180720
      • C-book_20180802
      • C-book_20190529
      • C-book_WCSC28
      • 横歩取り
      • 角換わり
      • 雁木
      • 振り飛車
      • 振り飛車用定跡ファイル 修正版
      • 振り飛車用定跡ファイル_WCSC29
      • 振り飛車用定跡ファイル2018
      • 振り飛車用定跡ファイル2019 修正版
      • 振り飛車用定跡ファイル2019(20190403)
      • 振り飛車用定跡ファイル20190410
      • 矢倉急戦
      • 矢倉系統
      • 矢倉同型

      評価値の付与

      各局面に対し、1スレッド、1000万ノードで探索を行い、評価値を付与した。

      評価値の伝搬

      やねうら王テラショック定跡を参考に実装した。

      千日手の評価値は-1とした。

      レーティング測定

      • 評価関数: tanuki- wcsc29
      • 置換表サイズ: 1024MB
      • 探索ノード数: 200万
      • 定跡の指し手: 127手目まで
      • BookEvalDiff: 30
      • ConsiderBookMoveCount: false
      • 対局数: 1000
      • IgnoreBookPly 無効
      • BookEvalDiff 30

      結果

      延長なし vs 定跡未使用

      対局数1000 先手勝ち535(57%) 後手勝ち396(42%) 引き分け69

      engine1

      勝ち403(43% R-46.93) 先手勝ち230(24%) 後手勝ち173(18%)

      宣言勝ち8 先手宣言勝ち3 後手宣言勝ち5

      先手引き分け37 後手引き分け32

      engine2

      勝ち528(56%) 先手勝ち305(32%) 後手勝ち223(23%)

      宣言勝ち10 先手宣言勝ち5 後手宣言勝ち5

      先手引き分け32 後手引き分け37

      延長あり vs 定跡未使用

      対局数1000 先手勝ち533(57%) 後手勝ち389(42%) 引き分け78

      engine1

      勝ち448(48% R-9.80) 先手勝ち255(27%) 後手勝ち193(20%)

      宣言勝ち8 先手宣言勝ち4 後手宣言勝ち4

      先手引き分け42 後手引き分け36

      engine2

      勝ち474(51%) 先手勝ち278(30%) 後手勝ち196(21%)

      宣言勝ち3 先手宣言勝ち3 後手宣言勝ち0

      先手引き分け36 後手引き分け42