nodchipのコンピューター将棋ブログ

コンピューター将棋ソフト「tanuki-」シリーズの実験結果を掲載しています。

tanuki- 2021-06-17 nnue-pytorch qsearch()あり

tanuki- 2021-06-17 nnue-pytorch qsearch()あり

実験方法

  • nnue-pytorch のチェス部分をやねうら王に差し替える
    • glinscott/nnue-pytorch: NNUE (Chess evaluation) trainer in Pytorch
    • 本家では学習局面から qsearch() をしていないが、今回は行っている
  • train.py を用いてランダムパラメーターから学習させる
  • serialize.py を用いてやねうら王 NNUE 評価関数バイナリ形式に変換する

棋譜生成

生成ルーチン tanuki-棋譜生成ルーチン
評価関数 水匠2
1手あたりの思考 思考ノード数 5万 探索途中に思考ノード数上限に達したら即座に思考を停止した
開始局面 foodgate上の棋譜の32手目までから1局面ランダムに選択し、その局面を開始局面とした
生成局面数 1億局面生成×25セット
生成条件 対局は打ち切らず詰みの局面まで学習データに出力した
シャフル tanuki-棋譜シャッフルルーチン

レーティング測定

対局相手 halfkp_256x2-32-32.iteration=1
思考時間 持ち時間 900 秒 + 1 手 5 秒加算
対局数 2000
同時対局数 64
ハッシュサイズ 768
開始局面 平手

実験結果

対局数=2000 同時対局数=64 ハッシュサイズ=768 開始手数=24 最大手数=320 開始局面ファイル=D:\Jenkins\workspace\TanukiColiseum.2021-05-09\TanukiColiseum\taya36_2020-11-06.sfen NUMAノード数=2 表示更新間隔(ms)=3600000

思考エンジン1 name=YaneuraOu NNUE 6.03 64ZEN2 EVAL_LEARN author=by yaneurao exeファイル=D:\Jenkins\workspace\TanukiColiseum.2021-05-09\engine1\source\YaneuraOu-by-gcc.exe 評価関数フォルダパス=D:\hnoda\shogi\eval\halfkp_256x2-32-32.iteration=1.nnue-pytorch.qsearch 定跡手数=256 定跡ファイル名=no_book 思考ノード数=0 思考ノード数に加える乱数(%)=0 思考ノード数の乱数を1手毎に変化させる=False 持ち時間(ms)=900000 秒読み時間(ms)=0 加算時間(ms)=5000 乱数付き思考時間(ms)=0 スレッド数=1 BookEvalDiff=30 定跡の採択率を考慮する=false 定跡の手数を無視する=false 評価値のスケール(%)=100

思考エンジン2 name=YaneuraOu NNUE 6.03 64ZEN2 EVAL_LEARN author=by yaneurao exeファイル=D:\Jenkins\workspace\TanukiColiseum.2021-05-09\engine2\source\YaneuraOu-by-gcc.exe 評価関数フォルダパス=D:\hnoda\shogi\eval\halfkp_256x2-32-32.iteration=1\final 定跡手数=256 定跡ファイル名=no_book 思考ノード数=0 思考ノード数に加える乱数(%)=0 思考ノード数の乱数を1手毎に変化させる=False 持ち時間(ms)=900000 秒読み時間(ms)=0 加算時間(ms)=5000 乱数付き思考時間(ms)=0 スレッド数=1 BookEvalDiff=30 定跡の採択率を考慮する=false 定跡の手数を無視する=false 評価値のスケール(%)=100

対局数2000 先手勝ち998(49.9%) 後手勝ち1002(50.1%) 引き分け0

engine1

勝ち0(0.0% R0.0 +-0.0) 先手勝ち0(0.0%) 後手勝ち0(0.0%)

宣言勝ち0 先手宣言勝ち0 後手宣言勝ち0 先手引き分け0 後手引き分け0

engine2

勝ち2000(100.0%) 先手勝ち998(49.9%) 後手勝ち1002(50.1%)

宣言勝ち0 先手宣言勝ち0 後手宣言勝ち0 先手引き分け0 後手引き分け0

0,0,2000

まとめ

nnue-pytorch のチェス部分をやねうら王に差し替え、既存の学習データを用いて学習し、やねうら王 NNUE 評価関数バイナリ形式へ変換し、レーティングを測定した。また、本家では学習局面から qsearch() をしていないが、今回は qsearch() ありで学習させた。

やねうら王純正の学習ルーチンを用いて学習させた評価関数と対局させたところ、1 勝も上げることができなかった。

nnue-pytorch の学習ルーチンを再度精査するべきだと思われる。